比較資料

2013/4/23
平成2 5 年2 月1 日
アルファペイント株式会社
遮 熱 塗 料 の 比 較 検 証

1.遮熱塗料の特徴
(1)赤外線の反射
太陽光線は、その波長によって「紫外線・可視光線・赤外線」に分類され、紫外線・可視光線は、
熱エネルギーへの変換率が低いのに対し、赤外線は変わりやすい性質です。赤外線が物質に当たる
と、反射吸収が発生します。その反射吸収が起因となり、電磁波の分子運動を誘発、分子運動によ
り発散された熱エネルギーが発熱を引き起こすため、温度が上昇します。遮熱塗料は、その赤外線
を効率よく反射することで、熱エネルギーの吸収を抑え、塗膜表面の温度上昇を抑制します。
(2)反射のしくみ
大きく分類すると「遮熱顔料」と「セラミックス」に分けられます。遮熱顔料だけの遮熱塗料も
ありますが、セラミックスを加えることで「複合反射構造」となり、より高い反射率を発揮します。
また、塗膜内に吸収された熱を外側に放射させる「放熱効果」や「熱伝導率を下げる効果(蓄熱し
にくい)」、耐候性の向上、塗膜表面強度にも寄与します。

(3)断熱材との違い
断熱材は、冬期に室内温熱を外部に熱伝導させない効果がありますが、夏期の猛暑がもたらす高
熱は、屋根・外壁の表面から熱伝導して断熱材に達し、断熱材自体が高温になり、蓄熱材に変化し
ます。これは室温が、日中のみならず夜間になっても低下しない一因となっています。遮熱塗料は、
赤外線を反射することで表面温度上昇を抑制し、屋根・外壁や断熱材を高温の蓄熱材に変化させる
ことがありません。

(4)節 電 効 果
遮熱塗料を屋根・外壁に塗装することで、夏場の建物内の温度上昇を抑制します。夏の電力消費
量内訳で大きな割合を占めるエアコンに対し、資源エネルギー庁が公表している数値では、エアコ
ンの設定温度を2℃上げると10%の節電効果があります。温度上昇を抑制することで、エアコン
の運転負荷を軽減し、電力消費量およびCO2排出量の削減にも繋がります。また、50kw以上
の電力を必要とする高圧受電契約者の場合、使用量に応じてかかる「電力量料金」のほかに、「基
本料金」を足したものが電気料金となります。「基本料金」とは、その月と過去11ヶ月の最大需
要電力の中で最も大きい値が契約電力となり、「基本料金」の計算として使用されます。そのため、
電力使用量がピークになる夏期の電力消費を抑えることが、年間を通じて電気料金を削減すること
に繋がります。

2.他社製品との比較(弊社調べ)
(1)比 較 製 品
a)セレクトコート(アルファペイント株式会社 製)
b)競合品A
(2)日射反射率(白色):最も反射率の高い白色で、僅かですが差があります。
※別紙「投光器による温度上昇比較試験」参照
商 品 名 セレクトコート 競合品A
全波長域(%) 88.7 87.9
可視光域(%) 87.8 86.5
近赤外域(%) 90.7 89.5
明 度 9.6 9.4
財団法人日本塗料検査協会による試験結果
(3)耐 久 性:有意な差異はなく同等になります。
商 品 名 セレクトコート 競合品A
主 原 料 アクリルシリコン樹脂 アクリルシリコン樹脂
以下、参考資料として「主原料による耐久性の違い」になります。
アクリル樹脂:最も安価な塗料。塗布後の耐久年数は5〜6年程度
ウレタン樹脂:価格、性能ともに中位。塗布後の耐久年数は7〜8年程度
シリコン樹脂:高級樹脂。塗布後の耐久年数は10〜12年程度
フッ素樹脂:最高級樹脂。最も耐久性に優れるが高額。塗布後の耐久年数は15〜18年程度
セレクトコート、競合品Aともにアクリル樹脂とシリコン樹脂の合成樹脂になります。競合品Aは「セ
ラミック塗膜」であることを理由に優れた耐久性能を謳っておりますが、セレクトコートとほとん
ど差異はないと思われます。
(4)(標準)使用量と価格:薄膜厚で高日射反射が可能なセレクトコートの方が安価になります。
/ セレクトコート 競合品A/遮熱仕様(※)
白 色 カラー 白 色 カラー
荷 姿 12kg缶 12kg缶 14kg缶 14kg缶
使 用 量 0.30kg/u 0.30kg/u 0.40kg/u 0.40kg/u
塗装面積 40u 40u 35u 35u
標準価格 58,000円 60,000円 56,000円 58,000円
u 単価 1,450円 1,500円 1,600円 1,657円
(※)断熱・防音仕様にする場合、競合品Aの使用量は約0.50kg/uになります。
(5)下塗り塗料:遮熱塗料との相性、二層反射構造などの差異が認められます。

a)セレクトコート(専用下塗り塗料:セレクトコートS250)
セレクトコート専用の下塗り塗料として開発されているため、セレクトコートとの相性が良く、
浸透性・固着性に優れ、脆弱下地に対して強力に補強します。さらに、遮熱顔料を含むため、セレ
クトコートとの二層反射構造により、遮熱効果も向上させます。

b)競合品A (専用下塗り塗料:なし)
優れた遮熱塗料であっても、下塗り塗料としっかり密着しなければ剥離の原因となります。ガイ
ナは下塗り塗料を他社製品で対応しているため、下塗り塗料との相性だけでなく、どの下塗り塗料
を選択するかで、全ての性能維持に影響を与えてしまいます。

(6)遮熱反射材:使用する遮熱反射材の性能により差異が認められます。

a)セレクトコート(遮熱反射材:遮熱顔料と天然セラミックスによる複合反射構造)
セラミックスの比重が塗液と同程度であり、粒子が微細(パウダー状)であるため、塗液中でセ
ラミックスが分散、塗装前の攪拌作業負荷を軽減させるだけでなく、塗装後の表面を平滑にし、高
い美装性と親水性・帯電防止性を合わせて、優れた防汚効果があります。汚れは塗膜劣化を促進、
遮熱効果を低下させます。

b)競合品A (遮熱反射材:中空セラミックス)
セラミックス内部を中空にするため、粒子径は大きくなり、比重も塗液より低くなります。これ
により、塗膜表面をセラミックスが覆い、遮熱効果を発揮しますが、塗液中でセラミックスの偏り
が発生、塗装前の攪拌作業に負荷がかかり、塗装後の表面は平滑性が失われ、汚れが付きやすくな
ります(=塗膜劣化の促進)。また、セラミックス内部が中空のため、歩行などによる外力や攪拌
時に、セラミックスが破損しやすく、性能劣化の一因となります。中空セラミックスの特徴として、
断熱効果も挙げることができますが、中空層は熱伝導が遅いだけで、時間が経てば中の空気が熱く
なり(蓄熱)、飽和状態となれば熱の放出がはじまります。

3.総 括

遮熱塗料を比較する場合、まず日射反射率が挙げられます。しかしながら、日射反射率が高くても、
耐久性が低く、汚れが付きやすければ遮熱効果はすぐに低下してしまいますので、同時に耐久性、防汚
性などの基本性能に加え、専用の下塗り塗料、遮熱反射材の特徴なども含めて総合的に判断をする必要
があります。
セレクトコートと競合品Aの比較検証の結果は、主原料が同じであっても、遮熱顔料の有無に加え、下
塗り塗料や遮熱反射材など、剥離の防止・遮熱性能保持という大切な部分で、セレクトコートの方が優
位であるといえます。


平成2 5 年2 月1 8 日
アルファペイント株式会社
投 光 器 に よ る 温 度 上 昇 比 較 試 験

■ 比較塗料

@セレクトコートS110(白色) / アルファペイント株式会社 製

A競合品A(白色)

■ 試験器材の仕様

赤外線ランプ(東芝) / IR 100V 250W

照射距離:30 cm

試験片(鉄板):150 mm×100 mm

■ 塗装仕様

@セレクトコートS110(白色):
塗布量 3.65g(250g/u相当) / 膜 厚 約190〜200μm

A競合品A(白色):
塗布量 7.56g(500g/u相当) / 膜 厚 約500〜600μm

■ 温度上昇比較
試験実施日:平成25年2月8日 開 始 5分後 10分後 20分後 30分後
セレクトコート
S110(白色)
(14:10〜14:40)
セレクトコートS110(白色) 外気温度 8℃ 9℃ 9℃ 9℃ 9℃
試験片
(℃)

8.5 39.5 44.7 45.6 45.6
7.8 37.2 42.6 43.7 43.7
ガ イ ナ(白色)
(13:30〜14:00)
ガ イ ナ(白色) 外気温度 8℃ 9℃ 9℃ 9℃ 9℃
試験片
(℃)
7.2 42.5 47.7 49.2 49.3
6.5 37.6 42.9 44.8 44.8
温 度 差 ▲1.3 3.0 3.0 3.6 3.7
▲1.3 0.4 0.3 1.1 1.1
■ 総 括

セレクトコートS110の塗布量が競合品Aの半分になるため対等でも成果であったが、結果は大きな
差を出すことが出来た。裏面の温度差が表面に比べて低いのは、競合品Aの特徴である断熱効果と思われ
るが、これだけ膜厚に差があれば当然の結果であり、30分という短時間でなければ、いずれ中空セラ
ミックスの空気層が熱くなり(蓄熱)、飽和状態となれば熱の放出を開始、さらに差が開くと思われる。



製造発売元:アルファーペイント  

セレクトコートインデッククス
Copyright© 2012.cyber-reps.com, All Rights Reserved.